どんな人になればいいだろう
歳だけとってわからないまま生きて
だからこそ いつになっても
思い込んだら
どんな人にだってなれる
Offical髭男dism -Happy Birthday To You-
どんな人になればいいだろう?
誰もが一度は感じたことがあるだろう、そんなフレーズからこの曲が始まる。
「どんな人になればいいんだろう」
夢も未来もぼんやりともやがかかっていて、このまま永遠にはっきりと見えないんじゃないかという不安。
2015年7月夏の暑い日だった。新卒で入った会社を3か月で辞めた自分がいた。ビルの隙間から見える青く澄んだ空とは裏腹に、自分の心は沈んでいた。
「これからどうしよう」
何をしたいのか、どう生きたいのか全くわからなかった。せわしく過ぎていく人混みの中に消えてしまいそうだった。
他人と比べて焦っていた
思えば、新卒で入った会社は何となく決めたものだ。大学4年生だった2014年、就職活動は12月から始まっていた。しかし、自分の専攻コースは日本語教育と少々特殊で、皆が就職活動を始めた時期から、3月まで教育実習でベトナムに渡っていた。
ということもあり、一般的な就職活動に出遅れたわけである。そこから、日本語学校や日本語教育機関を探したり、大学院へ進むという道があったけれど、周りが就職先を見つけどんどん先を行っているのを目の当たりにして、自分の意志を曲げてしまった。
「先を走る友だちと比べて焦っていた」のだ。
進路が決まっていない自分はいけない。そう思い込んで、とにかくどこでもいいから安定して安心したかった。
安心と引き換えに自分の意志を捨てた
高校時代から、日本語教師になりたかったのに、いとも簡単にそれを捨ててしまった。人と同じ状況でいることに安心感を覚えて、それに甘んじていたのだ。
いざ、就職してみると何となく決めた会社に合うわけがなく、日が経つほどにどうやって志望動機を書いたのか、面接でどうやって話したのか全く思い出せなくなった。
3か月経って自分というアイデンティティは空っぽになっていた。
どんな自分にもなれた1か月
それから、1か月社会からお暇した。人生の夏休みだと思った。1か月の間、仕事のことは考えずとりあえず自分の気持ちの赴くままに好きなことをしようと思った。
・図書館に行って本を読みふける日
・ギターを指が痛くなるほどやる日
・ハンドメイドイヤリングを作る日
・大声で歌いまくる日
・とことん散歩する日
・知らない町に行く日
思い出すといろいろなことをした。これらは全部自分が思いつく限りの好きなことだった。そうして好きなことばかりをして、したくないことをしない1か月を過ごしたら、見えてきたことがあった。
それは
「どんな自分にもなれる」ということだ。
人は「どんな人になればいいか」いつでも肩書を探している。でも肩書って自分自身じゃないか。自分は自分で変わらない。ギターを弾くのがすきで、いつでも歌っていたくて楽しいことや体を動かすことがすき、でもたまには静かに本を読んでいる…どんな人になればいいのか。それ自体が愚問なんだってこと。
好きなことからひも解いていく
好きなことをとことんやってみよう。
ぴんとこなかったら、子どもの頃好きだったことは?諦めてしまった夢は?やりたかったこと、後悔していることは?全部思い出してみる。
そうして見つけた好きなことが、「どんな人にだってなれる」ヒントなのだから。
旅に出ることが好きなら、もうトラベラーだし、文章を書くのが得意ならもうライターだし、教えるのが好きならオンライン教師になってもいい。
視界はどこまでも開かれている。
肩書を探して苦しんでいる人へ
どんな素敵な人でも
鏡の前で悩み続けてる
だからこそ いつになっても
その歌声は誰の心にも届く
周りには素敵な人がたくさんいるかもしれない。自分よりきれいで、稼いでいて、友だちも多くて…だけどそんな人にだって悩みはつきものなのだ。だから、周りと比べる必要なんてこれっぽっちもない。
こんな素晴らしい日に
僕が変わろうとした日に
負けてしまっても何度も歌うよ
Happy birthday to you
失敗して、後悔して、間違えて負けてしまったと思う日もたくさんある。
そんな日にはもうバイバイバイなのだ。これから好きなことを見つける日々を積み重ねよう。肩書は探さなくても自分自身の中にきっとあるものだから。
自分の可能性を信じて、進もう。
朝になれば、新しい自分が待っている。
【歌詞引用:歌ネット https://sp.uta-net.com/song/209115】
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